「わたしのお母さん」を観ました

映画『わたしのお母さん』 公式サイト

母娘の関係性に既視感…。言葉少なな長女役、井上真央の演技に胸が締め付けられます。

明るく社交的、お節介で無神経な母親に対し、そこ!そこ言ったれよ!!ってところで黙っている娘にやきもきするけど我が身を振り返ると人のこと言えない。言っても聞いてもらえなかったとか、わかってもらえなかったとか、そういう積年の齟齬が降り積もってのこの関係だものね…。

職場の飲み会、二次会のカラオケ、絶対苦手だよね…という長女とは対照的に身のこなしの軽い妹。お小言が始まりそうになったらサクッとずらかることができるから妹はお母さんと拗れずに関係を築けたんだなあ。

私は娘でしかないのでかなり娘視点で観ていたのですが、母役石田えりのインタビューを読んだら母視点での気持ちの話をしていて、ああ〜そうだよね!となりました。まあだとしても娘は辛いよね。とは思うんだけど。

言語化できない複雑な感情が言語化されずに現れていてよかったです。幼少期に親に言われて嫌だったこととか思い出した。

個人的に女手ひとつで育てられたことで母の力が結果的に強大になってしまった(父がもっと生きていればもう少し緩衝されたのではないかと思う)のが自分にとって辛かったポイントだと思うのだけれど、この映画でも"女手ひとつで育てた母"が描かれていてワァ…という感じです。ワァ…。