'24/10/27(日)夜勤明け

 投票所が変わって近所の小学校になった。出勤する時にふたつの門の前を通っているけれど、独特の立地のために校庭も校舎も殆ど見たことがない。色褪せ禿げているがなんとか読める「用がある方は正門をお通りください」という文字列を眺め、ここから入っていいものかと少し迷って誰もいない夜の校庭に足を踏み入れる。あまりに人気がないし、遠くで光っている建物のどちらが投票所なのかわからない。

 がらんと広いグラウンドに自分の足音だけが聞こえる。昔夕暮れ時に線路沿いを歩いていたら本来入るべきでない区域に立ち入ってしまったことを思い出す。何となく現代ではないような、自分の生活圏とはまた別の文化圏があるのだろうと感じる独特の雰囲気だった。人がいて、戻りなと促され引き返したように記憶しているが、夢だったようにも感じるし実際にそう言われたのか定かではない。その時の感覚に少し似ている。自分は小学校にとって部外者だし、用があるのに正門から入っていない。

 睡眠不足の身体で怠惰に過ごしていたら畳がうねり波打っていた。実際に波打っているのでないことは直ぐに理解したけれど、一瞬だけ本当に波打っているように見えた。私にしか見えていなかったけれど、畳は波打っていた。